はじめに
少子高齢化社会に直面している我が国は、今後人口減少が加速し、2050年には日本の人口が1億人を下回ると言われています。人口減少により、私たちの生活を支えている社会インフラの費用負担者とその恩恵を受ける受益者のバランスが崩れ、今後の社会機能の維持が困難になりつつあります。持続可能な経済成長は阻害され、特に地方部では自治体が消滅する可能性もあると報じられている程、身近な社会問題です。その一方で、日本人ならではの助け合いの心や多様性を認める共存性は世界に誇れる「和」の精神であり、どんなに時代が変わったとしても守るべき信念です。私たち青年経済人に求められているのは、日本人としての誇りを守りながら、持続可能な成長の実現に欠かせない新たな社会構造を築き上げる変革と、それを遂行する挑戦心ではないでしょうか。そして、複雑に絡み合っている社会のニーズを発見し、多様な視点からそれらを紐解き、イノベーションを誘発させることこそ変革の源といえるでしょう。世代や枠組みを超越し、地域社会が団結して共通の課題に取り組むことが求められている今だからこそ、多様な価値観を融合し、新たな時代を築きあげるリーダーシップの開発を進めて参ります。